公開講座で麹の魅力を発酵ランチを食べて学ぶ


本学初の有料公開講座「発酵ランチを食べて学ぶ!~カラダにも美味しい麹の魅力~」が9月27日、本学天白キャンパス近隣の飲食店「シオガマグチ・バル LUDENS(ルーデンス)」を会場に開催され、23人の参加者が集まりました。講師は本学農学部の加藤雅士教授と本学農学部卒業生で在学中に加藤教授の研究室に所属していた株式会社ビオックの竹浦澪さんが努め、麹や発酵食品の魅力を伝えたほか、参加者は実際に発酵ランチを食べて楽しく学びを深めました。


麹を使った特別メニューに参加者も大満足


はじめに加藤教授は、桜や錦鯉、君が代の歌詞の写真を写し出し、麹菌との共通点を探すクイズを出題。「桜は国花、錦鯉は国魚、君が代は国歌。実は麹菌は国菌なのです」と参加者も驚く話題から話をはじめ、麹菌の歴史を解説しました。さらに、加藤教授も関わった麴菌のゲノム解析の結果を示し、麴菌は毒性の遺伝子がなく安全性が確認された微生物で、整腸作用にも効果を発揮することを説明しました。
竹浦さんからは、所属先のビオックが麹菌の研究と製造を行っており、約3,000種の菌株を保有していること、母体企業である株式会社糀屋三左衛門は室町時代から続く、創業600年以上の企業であることを紹介。加えて、ユネスコ無形文化遺産に「和食」と「伝統的酒造り」が登録されたことにも触れ、「どちらも麹菌は深く関わっており、麹菌と日本食文化は密接なつながりがある」と解説しました。
また、麹菌には清酒などに使う黄麹、焼酎などに使う黒麹や白麹など様々な種類があり、この日は4種類の種麹を使った特別な甘酒が用意され、参加者でテイスティング。色や香り、風味などの違いを確認しました。


ランチにも麴を使った特別メニューが提供されました。玉ねぎ麴を使ったかぼちゃのポタージュやハンバーグ、レモン麹を使ったキャロットラぺとバスクチーズケーキ。シンプルなメニューに麹を使うことで優しい甘みや酸味、深い味わいの料理に仕上がることを実感し、美味しそうに召し上がっていました。
今回、本学として初めて有料公開講座となったこの講座。担当する社会連携センターの才木亮嗣課長は「定員がすぐに埋まる人気で、健康志向の公開講座のニーズがあることがよく分かりました。皆さんが楽しみながら学べる講座を今後も検討していきたい」と抱負も話しました。

