都市情報学部と美濃加茂市の地域連携実践型教育プログラム
1年生が市長にまち活性化の提言 若い感性のアイデア続々
都市情報学部と岐阜県美濃加茂市は、これからの理想的なまちづくりの追求と実現を目指して締結した地域連携協定に基づき、学生主体の地域連携実践型教育プログラムCBML(MS-26採択事業『地域と協同し課題の発見・提案・解決を実践的に学ぶ学生主体の教育プログラム CBML“Community Based Machizukuri Learning”』)を実施し、2021年度の成果発表会が11月11日、同市生涯学習センターで開かれました。
※これまでの活動の様子はこちらからご覧ください。
市長「熱い思いを知ることができた」と高評価
1年生が4~5人ずつ6班に分かれて調査した結果を伊藤誠一市長ら同市幹部の前でプレゼンし、質疑応答も行われました。学生たちは、市や、玄関口となるJR美濃太田駅周辺の活性化について調査や検討を重ね、若い感性の提言を次々に発表しました。
都市情報学部と美濃加茂市は、同学部が可児キャンパス(岐阜県可児市)にあったころから海道清信教授(2020年3月退職、名誉教授)を通じて交流がありました。地域連携実践型教育プログラムCBMLは2019年度に始まり、2021年度で3 回目の開催となりました。
1年生を対象に早期実践経験による学生の創造意欲向上を目指す目的で実施。単位とは関係なく、学生たちは自主的に参加しました。
2021度の課題は「あなたが考える美濃加茂市 理想の駅まちづくり」。新型コロナウイルス感染症の影響で、現地でのフィールドワークは1回しかできず、グループワークもオンラインで行いました。
美濃加茂市の現状調査を踏まえて「ペルソナ」と呼ばれるターゲットとなる人物像を具体的に設定し、共感するメンバーでチームを作り、検討を進めまました。「事業を始めやすい環境づくりとは?」という課題に取り組んだ班は同市の駅周辺の現状を分析し、「便利な北 自由な南」と大胆に二分。商業集積が進んで便利な駅北側に対して、駅南側を差別化し、チャレンジ精神を持つ人や面白いことに興味を持つ人が集まりやすくなる効果を提案しました。
伊藤市長は「斬新な言葉だ。非常に面白い」と感想を述べました。
他の5班もそれぞれ「ペルソナ」を設定して課題に取り組み、伊藤市長は質問を投げかけながらも「いいアイデアだ」「面白いわ」と反応し、学生たちを勇気づけていました。終了後の講評では「熱い思いを知ることができた。地域課題をビジネスで解決するためのソーシャルビジネスコンテストをやりたいので、ぜひ力を貸してほしい」と述べ、期待感を示しました。
海道名誉教授も「美濃加茂市のまちづくりに学生たちが継続的に関われたら素晴らしい。学生たちも、学んだことを生かしてほしい」と講評しました。
終了後、「便利な北 自由な南」を提案した松野遊月(ゆづき)さんは「やりがいがあって楽しかった」と感想。「ベンチャー企業を増やすには?」という課題に取り組んだ西澤悠(はるか)さんは「本気で話し合うことができ、すごく勉強になった」と充実感をにじませていました。