学生有志が長野県南木曽町の中学生の学習支援をオンラインで
高校入試目指して英語と数学 離れていても家庭教師感覚
本学の学生有志が、長野県南木曽町(なぎそまち)の南木曽中学校の3年生を対象に、遠隔で学習支援を行っています。
本学は、2020年1月22日、南木曽町と包括連携協定を締結。学習支援は、協定の中の協力事項に基づいて2020年2月から高校入試前の3月まで初めて実施しました。
学生たちは主に自宅、南木曽中学校の生徒は放課後の学校で、それぞれZoomでつながり、ブレイクアウトルーム機能を用いてマンツーマンになり、英語と数学を勉強。山越えの直線距離で100kmほど隔ててはいますが、互いに顔が見え、音声もクリアで家庭教師感覚になることができます。学生たちにとっては、コロナ禍の影響で対面授業の代わりにオンラインという新しい授業スタイルを体験でき、オンライン指導の難しさとやりがいを感じたといいます。
2021年度は、前年度の学生メンバーがキャンパス内にポスターを張って参加を呼びかけ、理工学部と外国語学部を中心に学部を超えて計27人が集まりました。教職課程を履修していたり、塾などで教えていたりと、教えることが好きな学生が多いのが特徴です。
10月14日から、毎週木曜日午後4時45分から1時間。初日は、学生10人、中学生2人が参加しました。全員で自己紹介した後、理工学部情報工学科4年の加藤大和さんは数学の二次方程式、同学部応用化学科4年の久嵜一真さんは数学の二次関数をそれぞれ教え、他の学生はそれぞれのブレイクアウトルームに入って参観しました。
学生「分かった?」
生徒「分かんないです」
学生「ここまではどう?」
生徒「大丈夫です。OK」
高校入試問題を解きながら、生徒はどんどん質問し、学生は理解度を確認していました。
アイスブレイクの時間も設け、この日は「秋の好きな食べ物は?」。全員が初日の感想ととともに好きな食べ物を述べ合い、和気あいあいと終わりました。
ブレイクアウトルーム機能を用いてマンツーマン指導
司会を務めた久嵜さんは「今は、数学や英語の2教科だけだが、徐々に教科数を増やしていきたい。学習支援以外にも大学生活や自分の高校受験生活などいろいろと伝え、中学生と交流したい」と抱負。加藤さんは「例えば自分の地元をアピールし合う場を設けるなど、より深く交流できればいいなと思う。新型コロナウイルスの感染が収束し、気軽に遠出できるようになれば南木曽町に遊びに行ったり、反対に名古屋に遊びに来てもらったりするのも楽しい」と期待が膨らんでいます。